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ひまわりに落たあとのおはなし


みんなから祝福された結婚式から早数週間。
2人の新居(もとい私の実家)での二人暮らしも慣れてきた。


枕元に散らばるパンフレット。私たちはまだ行けていない新婚旅行の行き先について話し合っていた。

「海外?国内?行きたいところが多すぎて…杏寿郎は行ってみたいところとかないの?」
「そうだな…ヨーロッパの世界遺産や歴史に触れてみたいという気持ちもあるんだが、タケと2人で楽しい思い出も作りたい!海にも行ってみたい!タケと一緒ならどこでもいい!!」

恥ずかしげもなく大声でそう話す杏寿郎に段々恥ずかしくなってくる。

「ヨーロッパはもしかしたら修学旅行の引率で行くことがあるかもしれない!ならばタケと2人楽しめるところがいい。」
「そっか。なら海にしようか!ハワイとかモルディブとか!」
「タケはどこに行きたい?」

ハワイだと買い物も楽しめるよね…
モルディブだと海の上のコテージに泊まって、お部屋から海にも直接入れるし、お部屋にプールがあるところもある。

それぞれのパンフレットを見ながら比較していく。

「杏寿郎はどっちに魅力を感じ……っ…」

パンフレットから杏寿郎に顔を向けたとき、杏寿郎と私の距離がゼロになった。

「…ふっ……ん…き、きょうじゅ…ろ…」

「パンフレットばかり見ていないで、こっちも見てくれ」

「だ、だって…早く…決めないと…っ…」

「モルディブにしよう…2人で、水上コテージで、ずっとこういう風にしていよう…ハワイは子どもができてからでも行けるからな…」

「……うん……」


そこからの記憶はほとんどない。
一晩中杏寿郎に愛され、あいされ、愛された。
いつの間にか気を失ってたらしい。カーテンの隙間から明るい光が差し込んできていた。
気だるさの中目を覚ますと隣でパンフレットを見ていた杏寿郎と目があった。

「おはよう、タケ。身体は大丈夫か?」
「ぅん…おはよう…腰が怠いけど…大丈夫…」

おでこに優しい口付けをされる。

「今日はゆっくり準備して、モルディブの申込みにいこう。」
「うん…」


また2人の楽しみが増えた。


これは、今までの2人が、夫婦になってからの物語。




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