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ひまわりに落ちた後のおはなし
「ねーねーオネーサン。1人?もしよければ俺たちのテーブルで飲まない?」
「は?いえ、人を待ってるので…」
なんでこんなことになっているのだろう…
ここは繁華街の中のとある飲み屋さん。
今日は杏寿郎とここの店で待ち合わせしている。
「そんなこと言っちゃってさー!俺らオネーサンのこと見てたんだけどさ、ずーっと一人で呑んでるじゃん?」
基本的に待ち合わせの時間に遅れることがない杏寿郎から「すまない。クラスの生徒が怪我をしてな。今病院にいる。その生徒を自宅まで送ってくるから待ち合わせに遅れそうだ。先に入っててくれ」という連絡が来たから、先に入ってチビチビ度数の低いカクテルを飲んでいたところにこれだ。
酔っ払いの、私よりも年下であろうお兄さん達が話しかけてきて今に至る。
「オネーサンみたいな人、俺めっちゃタイプなんだよね。奢るからこっちで飲もうよ」
「連れを待ってるんで結構です」
「オネーサンの待ち人もこっち来て一緒にのもうよ!ねえ、名前を教えてくれない?」
グイグイくるな…どうしよう。引いてくれない。
杏寿郎、たすけて、と心の中で叫んだ時だった。
「おお、テメェらが俺の分まで奢ってくれるンなら一緒に飲んでやってもいいんだぜ」
「うわっ!お前誰だよ!」
「コイツの連れだァ」
「不死川くん…?!」
「つ、ツレって男かよ!」
「タケ何やってんだよ。こっちだァ」
ギロリと睨みつける不死川くんに「し、失礼しましたぁ!」とその場からお兄さん達は立ち去っていった。
「た、助かった…ありがとう…」
「あぁ。向こうの個室で宇髄と飲んでたんだ。タケは煉獄待ちだろ?煉獄来るまで俺らの席に居ろよ。」
「うん。そうする。」
杏寿郎に「不死川くんと宇髄くん達がお店にいたので同じテーブルで待ってます」とメッセージを打った。
「いやー、タケは変な奴らを派手に引き寄せるよな」
ケラケラと笑ってビールを煽る宇髄くんに被せるように「ったく…テメェは昔っから隙がありすぎるんだよ」と不死川くんから小言が飛んでくる。
「す、すみません…ってなんで私が謝るの?私悪くない…」
「隙だらけだからだろォ。煉獄ってやっぱ苦労してんなァ」
「まあ、このこと煉獄に言えばコイツも注意するようになるんじゃね?」
「杏寿郎には言わないでくださいお願いします」
「さあ、どうしようかねェ」
ニヤニヤとする2人に若干の殺意が湧いてくる。
「何を俺に言わないんだ?」
「おー、煉獄。やっと来たかー」
「あの生徒は大丈夫だったかァ?」
「ああ。しっかり診察してもらっていたから大丈夫だろう。親御さんに説明まで終わった」
「そっか。なら今日は派手に飲むぞ!」
ビールやツマミなどをどんどん頼んでいく宇髄くんを横目に、隣に座ってきた杏寿郎が私に聞いてきた。
「タケ…何かあったのか?」
「え、いや、なにもな…「タケ?正直に言うんだ」
あのー、そのー…と私が言い淀んでいると、向かい側に座ってた不死川くんが一連の出来事を話してくれた。
「よもや!そんなことがあったのか!不死川、すまなかった。タケを助けてくれてありがとう!」
「不死川くん、本当にありがとう」
「まァ、いいってことよ」
「タケには家に帰ってからしっかりと隙を作らないように言い聞かせる!」
「おー、派手にタケがんばれよ!!
宇髄くんが変に応援するのを聞き流していると杏寿郎がテーブルの下で私の手を強く握ってきた。あ、これヤバいやつかも…家に帰ってからが少し怖くなった。
案の定、帰宅後に「教育」と「マーキング」も兼ねてめちゃくちゃに愛され、次の日は何もできなかった。
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