8+
私は考えている
ひまわりに落ちた後のおはなし
朝。
杏寿郎がランニングに行ってる間、朝食を用意して私も出勤の準備をする。
メイクを終え、着替えて、杏寿郎のワイシャツをアイロンかけているときにちょうど帰ってくる旦那さま。そのままシャワーに向かっていった。
そう。そのアイロンがけの時、ふと思ったのだ。
「うーん…」
杏寿郎って長袖のワイシャツをいつも腕まくりしてるんだよね?前に学園祭に行った時、ワイシャツの袖を折り曲げていた気がする…折り曲げた袖から見える腕がとてもセクシーだけども…!その腕に抱かれたいけども…!!暑いよね?
だって今、夏真っ盛り。仕事行く時も腕まくりしてる。私の職場の男性社員はほとんどみんな半袖ワイシャツ着てるし…
杏寿郎は人一倍代謝がいいから暑いに決まってる!!
よし、半袖のシャツを買おう!
「タケ?アイロンがけしてくれてありがとう。ぼーっとしてどうしたんだ?」
「ねえ、杏寿郎…半袖ワイシャツ欲しいんじゃない?暑いよね?いつも腕まくりしてるよね?気付かなくてごめんね。妻として不甲斐ないよ…今日買ってから帰ってくるね」
「いや、タケは妻としてとても素晴らしい。そして半袖は不要だ!」
「なんで?暑いんでしょ?」
私が手に持っていたシャツを杏寿郎が受け取り、袖を通す。ボタンを一つ一つ閉める仕草を見ながら「なんでなんで?」と思っていると、ワイシャツをピシッと着た杏寿郎が私を抱き寄せ、おでこに一つ、キスを落としてから続けて言った。
「確かに、今の時期は暑い。だが長袖のワイシャツを俺は着なければならないのだ」
「なんで?」
「例えば警察に生徒が保護されて迎えに行かないといけなくなった時や突然の保護者面談の時とかな」
「まあ、教師としてしっかりした格好の方がいいもんね」
「そして…これは個人的にだが、俺は半袖のワイシャツが壊滅的に似合わん!!不死川はスリーピースのスーツを着ているから長袖のワイシャツを着ている!」
ドーンと効果音が後ろにつきそうなドヤ顔でそう言い放った杏寿郎。
半袖のワイシャツが、似合わない…?!
「うっそ!?!本当なのそれ?!初めて聞くんだけど…!」
「母上に聞いてみるといい!俺は剣道やっていたからなのか、体格に恵まれたからなのか、腕が他の男性からすると太めなんだ!腕に合わせて半袖ワイシャツを買うと他がだらしなくなってしまう!アロハシャツみたいになる!」
「あー…言われてみれば杏寿郎とか不死川くんって私の職場の男性社員に比べるとガッチリしてるもんね…」
そう言いながら杏寿郎の腕を揉んでみる。確かに、職場の男性社員はひょろっとしてるからなぁ…杏寿郎みたいにガッチリした人あまりいない。
「さて、タケ。謎は解決したかな?」
「うん。まあね。ありがとう教えてくれて」
「構わん!だが、職場の男性社員の腕と比べているのは感心しないな!」
「まあ、愛する旦那さまの腕がしっかりしていると、妻はとても安心感に包まれるんですよ」
「ははは!!そう言ってくれるとありがたい!今夜も存分にこの腕を堪能してもらおうではないか!」
「はいはい。さあ、ごはん食べよう!」
いつも一緒だからなんでも知ってると思ってたけど、初めて知ることもあるんだ。
なんか新鮮な1日の始まり、朝の出来事。
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