21.




あっという間に11月が過ぎ、年末年始も通り抜け、2月。



教育界で1、2位を争うんじゃないかと言うレベルで忙しい時期に突入した。


高校3年生は大学受験、そしてその3年生たちが卒業してから入学してくる生徒を選抜する入試。



特にキメツ学園は偏差値も高いが独自のカリキュラムや設備などがあり、入学希望する学生が中学・高校どちらもかなり多い。



先生たちは授業とは別に試験問題作成や生徒たちの質問攻めでヘロヘロに。


事務員である私も漏れなく通常業務以外にも入学願書の受付や受験票の発送、保護者対応など1日を忙しなく過ごしていた。




「タケちゃん、なんかいつにも増してお疲れじゃない?」
「カナエ先生?そ、そうですか?いつも通りだと思いますが…」
「そうかしら〜?目の下にクマが見えてるから…昨晩は遅くまで起きてたのかな?って思って〜」



昼休み。
冬だけど天気が良かったので教員専用の屋上庭園でお弁当をつついていた時のことだった。向かいに座ってたカナエ先生が突然そんなことを言ってきた。



「遅くまで、って言えば遅くまで起きてはいましたね…」



本当はこの繁忙期乗り切るために早く寝ようとした。


だけど昨晩突然松田くんが23時過ぎにやってきたのだ。何かあったのかと思い招き入れたら「おし、飲むぞ。付き合え」とコンビニで買ってきたであろう大量のお酒とおつまみをローテーブルに広げ始めた。



「全然犯人の目星がつかねぇ。早くしょっぴきてーのに」
「松田くん…焦りは…「焦りは最大のトラップ、だろ?」


「大丈夫だよ。ハギの仇を討つのは俺だ」


そういうと残ったビールを飲み干し、次の缶に手をつけた。


「飲み過ぎじゃない?」
「んなことねーよ。いつも通りだ」
「明日仕事じゃないの?」
「明日は休み」
「私は仕事なんだけど…」
「いいじゃねーか。途中で寝てもいいからさ付き合えよ」


結局松田くんが先に寝落ちしてしまい、毛布をかけてあげてから私も寝た。
起きたら彼の姿はなかった。


って、こんなことカナエ先生に言えない…飲酒で寝不足って…



「今日は早く寝ようと思います…」
「そうよ〜。寝不足は美容の大敵ですもの〜」


カナエ先生に美容のことを言われると何も言い返せないわ…と心の中で思った。

午後からもがんばろう。




21. girl




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