04.
嬉しくて楽しかった温泉旅行はあっという間に終わり、いつもの日常が戻ってきた。
一つ変わったことといえば…
「おはようございます〜。あら?マツ先生、そのネックレス可愛いわね。とってもお似合いよ〜」
「か、カナエ先生。ありがとうございます」
もらったネックレスをつけている、ということだ。
シンプルだから仕事の時にもつけてられる。
「もしかして彼氏さんからのプレゼントかしら?羨ましいわ」
「は、はい…そうなんです」
「きゃ〜!やっぱりそうだったのね!詳しく聞きたいけどもうこんな時間。ホームルームに行ってくるわ〜」
「行ってらっしゃいませ…」
無意識のうちににネックレスに手を持っていく。自然とにやけてしまいそうになる。
今は仕事中だ。集中しないと鱗滝さんに注意されてしまう。
「ふーん。タケセンセ、彼氏いるんだ」
「宇髄先生…盗み聞きですか…?」
「そんなんじゃねーよ。聞こえてきたんだよ!」
「本当に聞こえてきたのか?」って思い、ジッと宇髄先生を見ていると…
「タケセンセって彼氏いねーと思ってたからよ。恋バナとかお悩み相談とか聞くぜ?胡蝶だけじゃなくて人生の先輩である俺にも派手に頼ってくれていいんだぜ?んで、どんなやつなんだよ」
「そろそろ予鈴なりますよ。行ってらっしゃいませ〜」
「チェッ…ケチー」
サンダルをペタペタ音立てながらクラスに向かっていった宇髄先生を見送る。
そして自分のデスクに戻り、業務を始める。
今朝は2人で一緒に家を出てきた。
研二は先日の旅行で休みを取ってしまったからしばらくは忙しい日が続くみたいだ。
スマホが震え、開いてみると研二から写真とメッセージが来ていた。
『やっぱ休み明けは辛いな。ここぞとばかりに色々書類を押し付けられてるけど、陣平ちゃんと頑張るわ。』
そこにはサングラスをかけた松田くんの姿。
機動隊爆発物処理班だからといって毎日いつでも現場に出るだけじゃないらしい。
何も起こらなければ訓練や事務作業をしているらしい。
『気をつけてね。私も仕事がんばるよ。』という文言とスタンプを送る。
すぐに既読になる。本当仕事してるんだろうか…
今日も一日、私の大切な人が無傷で、無事に過ごせますように。
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