林間学校でパルデアから来たサクラ。
初めて会った時から夢中になった。
ねーちゃんにあっさり勝っちまうなんて。おれとペアを組んでくれるなんて。サクラから手を繋いでくれるなんて。
こんなの好きにならねぇほうが無理だ。なんなら結婚してるみてぇなもんだべ。手さ握ったし、ツーショット撮ったし、こんなんカップルですることだな。あとでサクラに写真印刷してもらわねと。ワンショット3枚くらい。持ち歩くようと保存用と枕の下に入れる用。いや、飾る用もいるべな。
まあ、そんなラブラブなおれたちだけど、気になることがある。サクラにはパルデアに仲のいい子がいて、その中には男もいるらしい。写真も見せてくれたし、連絡してるのも見た。サクラは優しいしわやめんこいし強ぇから、モテるのもわかる。だけど、絶対によそ者には渡したくねぇ。おれだけのサクラにしたいしみんなにサクラはおれんだってアピールしたい。
んだば既成事実さ作ればいいんだ。
ちょうど今晩祭りがある。そこでサクラの好感度をあげて、離れたくないから一緒に帰りたいとか言っておれん家まで連れてって、そのままうちさ泊まらせたらもうこっちのもんだべ。サクラはおれに男としての恐れを抱いてないし、一緒に泊まるのも一緒の布団で寝るのもきっと余裕だ。
楽しみだな。
夜になり、祭りで村一帯浮かれている。屋台からする美味しそうな香りも、聞こえてくる太鼓の音や周りの楽しそうな声も、きっと正常な判断を鈍らせる。
ひとまず好感度あげるために、サクラにりんご飴をいっこあげる。
「大好き!」
「えっ!」
ラッキーなことに、サクラから大好きって言質がとれた。これを使わない手はない。
もしかして、サクラは友達に言う大好きだったかもしんねけど、そんなの知らね。俺は大好きを言葉のままに受け止め、純粋なフリをして正式に付き合うところまで持っていった。
わやじゃ。わやじゃ。
こんなめんこいサクラがおれのものさなるなんて。しかも既成事実を作る前に、サクラから愛の言葉をもらえるなんて。
そんならもう、初夜にすることはひとつだべな。
サクラも快く承諾してくれたし、今日は楽しみだな。
あと、彼氏と泊まるの初めてって言ってたのも最高に嬉しい。これから先、サクラの初めては全部おれがもらう。
キスも、体を重ねるのも、痕をつけるのも。
周りにサクラはおれんだって示すためにいっぱい痕つけて、明日立てなくなるまで夜通し愛し合って、いっぱいいっぱい幸せな時間を過ごそうな。
(え、本当にスグリん家泊まるの?!)
(おれ、せっかくサクラと付き合えたから、ちょっとも離れたくない)
(くっ、かわいい!わかった泊まる)
(ありがとな。勿論寝る部屋はおれの部屋だし、布団もおれの布団で過ごそうな。大好きだべ、ナマエ)
2023.10.21