01
怖くて握り返せなかった
幾度も差し伸ばされた手を掴むのすら怖かった
希望、期待、未来しか見えていないその手を私が掴んでいいものなのか
「私には勿体ない」
結局、掴めなくて、でも無理やり掴んでくれて、それはやっぱり握り返せなくて
最後には手を離すことしかできなかった
手を離したら後は落ちていくだけ
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