02


ドラム島で新たな仲間を手に入れた麦わらの一味は、王女ビビを連れアラバスタに向かっていた。
しかし、その途中トラブルが起きたのだった。

「うわぁあ!ルフィが海に落ちたァ!」


大きな声を上げたのは一つ前の島で新たに仲間になったピンクの帽子からツノが飛び出ているトナカイのチョッパー。
そのまま勢いで海に飛び込もうとするチョッパーをウソップが止め、近くにいたビビに投げるように預ける。そして海に飛び込んだ。


「トニー君何があったの!?」
「ルフィとウソップに釣りに誘ってもらったんだ……!そしたら勢いよく釣竿が引っ張られてルフィもそのまま……!ビビィ……おれどうしたら……!」
「だ、大丈夫よ!今ウソップさんが海に助けに行ったから!」


騒ぎを聞き付け甲板に出てくるクルー達を余所に、チョッパーはビビに抱えられた腕から抜け出し船縁へ近づいた。


「ぶは!ぶべばばばっ!」
「ルフィーー!」
「チョッパー!梯子降ろしてもらっていいか!」


投げられた梯子からルフィを抱えて登ってくるウソップ。
ルフィを抱えているため最後に手を貸そうとするゾロに目をやりナミがチョッパーの目線の高さに屈む。

「たまにある事だからそんな気に病まなくてもいいのよ。もし能力者が落ちてもうちのバカ共が助けてくれるから」
「う"ん……!」
「ほら、チョッパーはこの船の船医でしょ?海に落ちたウチの船長診てくれない?」


涙声で返事をしたチョッパーはそのまま小さい足を動かしルフィの元へ駆け寄った。


「ルフィ!!」
「ぶはっ!ウソップ!チョッパー!大変なんだ!まだ海に人がいたんだ!」
「エッ」
「はァ!?おまえを探した時いなかったぞ!?」
「いたんだ!一瞬しか見えなかったけど、女で……!血だらけだったんだ……!」


「血だらけ……!?」「オンナ……!?」


瞬間、黒のスーツが船内を走って海に飛び込んだ。

「うっわ!サンジおまえ!」
「サンジくんに任せましょ。ルフィはちょっと休みなさい」


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