緑と秋夜が話してるだけ

「オレはお綺麗な理想もないですし、強くもないんだぜ、マスター?」
「緑は強いし、私は別にそんな理想求めてないよ」
「…アンタのサーヴァントのこと、オレは一生好きになれないぜ?」
「うん。きみはずっと彼のことを嫌いなままでいいよ。その分の隙間だけ私の好きって言葉が埋まるから」
「…オレは、何もマスターに、」
「たくさん私にくれるよね、緑は。善性も、行動理由も、歩き方も、涙の流し方も、ぜんぶぜんぶ緑がくれたもんね。私のいろんなところが緑からかたどられてるから、ちょっと怖いかもしれないけど」
「………マスター」
「私はね、緑といるときの私だけは緑の次くらいに好きだよ。その泣きそうな顔も、呆れた顔も、笑う顔も全部好き」
「…オレも好きですよ、マスター」
「緑がそんなこと言うなんて珍しいこともあるんだねえ、毒でも飲んだ?」
「サーヴァントに毒を飲ませるのがお望みならやりますけど」
「ごめんって」