「は、初めまして!フレイヤ・ヴィオンです!!」
「初めましてフレイヤ。ロランです」
はわわ〜とリンゴのように染まる頬に笑みが零れる。キラキラ輝きを放つピンクのルンが昔を思い出して心が温かくなる。
「そんなにルンを光らせて、と怒られなかった?」
「それよりも早う結婚しろって…」
「14歳だものね。ウィンダミアではそう言われる年ね」
「ロランさんはウィンダミアを知っとるんですか?」
「なまえは地球人とウィンダミア人のハーフなのよ」
驚くフレイヤに微笑みで肯定する。あれ、と首を傾げるフレイヤにカナメと顔を見合わせる。
「なまえって…?」
「あぁ…ロランは芸名なの。本名を公に出来ないから貴女もメディアの前ではロランと呼んでね」
「はいな!」
「まさか同郷の後輩が出来るとは思っていなかったから嬉しいわ」
惑星ランドールでのワクチンライブ直前。美雲がフレイヤにどんな思いで歌うの、と問いかけるも口ごもるフレイヤに美雲と目配せする。ただワルキューレになりたい、その気持ちだけでここまで来たフレイヤ。ワルキューレとなった今、彼女には次の目標を持ってもらわねばいけない。ワルキューレに入ったことをゴールにしてはいけないのだ。
私は、と胸に手を当てる。見つけてもらうために、歌う。ここに居ることを知らせるために、今日も歌う。
「歌は光!」
ウィンダミアの宣戦布告になまえの膝が崩れ落ちる。顔から血の気が消え、彼女のトレードマークの深い青のルンは色を失っていた。
「っ、もっ、かえれ…ないっ……」