03
おまけ☆月神香耶side
私がちどり足で門をくぐると。
「香耶さーん。こんな時間までどこ行ってたの?」
「げっ。総司君!」
「香耶さん、心配してたんですからね!!」
「ち、千鶴ちゃん!」
眉をつり上げたこのふたりに出迎えられた。
「その着物、どうしたんですか?」
「自分で買ったの?」
「いや、買ってもらった」
「へぇ、誰に?」
「…………ちかげくん」
「………」
「………」
あ、やばい。
ふたりの怒気を全身に浴びて、ようやく酔いがさめてきて。
私は自分のおかれている状況をやっと理解した。
「香耶さん、お酒臭いです」
「ふぅん、そういうこと」
「いやこれはその、雨に濡れたから……」
「で?」
総司君の笑みが深くなり、私は身震いした。これはヘタなこと言えない。
「着物とご飯を奢ってもらって」
「で、かわりに性的な営みを?」
「するかそんなこと!!」
「香耶さん……!」
「ホントにしてないからね千鶴ちゃん!」
「香耶さんちょっと顔貸して」
「ひいい怖っ! 怖いよ総司君が!!」
「間違った。からだ貸して」
「体っ!!?」
「なんで逃げるのさ」
「逃げるに決まってるわ!」
「あ、言い忘れてたけど」
「なに!」
「似合ってるよ、香耶さん。可愛い」
「──っ!!」
「はい隙あり」
「うわぁー!」
動揺した隙にあっさり捕まった。
「じゃ、僕の部屋に行こっか」
「お風呂あいたら呼びに行きますからねー」
「え、えっ、そんな」
こうして私は無事(?)に帰宅したのだった。