18
雲雀恭弥side
「そういえばさぁ、応接室……なんだか黒コゲじゃない?」
「さんざん暴れといて今更かい?」
香耶が煤だらけのソファーに座る。
応接室が黒コゲなのは、さっき赤ん坊が爆発物を投げて帰ったからだ。
ここの清掃は風紀委員にさせるとして、あの赤ん坊にはまた会いたいな。
「ねぇねぇ、もうすぐ体育祭があるでしょ?」
「ああ、そうらしいね」
「らしいねって……。なんだ、風紀委員会は参加しないの」
「僕には仕事があるからね。所詮小物が群れて騒ぐだけの行事だ」
「でも君が会いたい赤ん坊好みの行事だよね」
「…………」
それは……赤ん坊に会いたければ僕に参加しろっていう意味だろうか。
「そーだ。こないだ倉庫から出てきたハーレー整備してもらったんだけど。ツーリング行かない? 運がよければその赤ん坊が見つかるかも」
「僕がバイクに乗ってきてるように見える?」
「じゃあ二ケツで。君が大人になったらあのバイクあげるよ」
「キー貸して。僕が運転する」
「限定解除(免許)は?」
「なに言ってるの? 僕はルールに縛られたりしない」
「……そういや中学生だったわこいつ。スペックすでに社会人軽く越えてるから忘れてた」
「だからハーレーは今日頂戴」
「不安要素しかねぇ!」
この後、香耶のバイクは僕がまんまとせしめることになる。
「ちょっと。もっとちゃんと捕まってくれる?」
「捕まれって……恭弥、後生だから安全運転で頼むよ」
「安心して。僕にできないことなんてない。こんなの自転車と同じだろう?」
「いやああぁぁ! 安全以前の問題だった! まずは練習しよう、ねっ!?」
「うるさいな。行くよ」
「うっぎゃあああぁぁぁ!!!」