―PC―
「はい、ヒコザルは元気になったわよ」
「どもっス、ジョーイさん」
ヒコザルの入ったボールを受け取り天雅がにっこり笑うと、ジョーイの頬が僅かに色づく
「あっ!ど、どういたしまして…………っ」
「(相変わらず罪作りな………)」
そんなことも知らずヒコザルをゲットして上機嫌の天雅は、ニコニコしながらPCを後にした
そして町の中心から少し離れた所まで移動し、先程ゲットしたヒコザルをボールから出す
「ヒコ…………?」
「ヒコザル、さっきは驚かしてゴメンな?俺の名前は天雅っていうんだ。ところで、何であんな必死に走ってたのか理由を聞かせてくれよ?」
今度は警戒させない様にゆっくり話し掛ける天雅に、ヒコザルも大丈夫だと感じたのかオレンジ色の髪をした小さな男の子に姿を変える
「さっきはごめんなさい、ボク逃げてる途中だったんだ。さっきお兄さんが話し掛けてきた時、ボクのこと連れ戻しに来たと思って………」
「(お、お兄さん……!?)えっと、ちなみに誰に追い掛けられていたんだ?」
「それは………「おーい!いたぞ!!」………!!」
しかし突然聞こえてきた声に遮られ、白衣を着た二人の男が天雅達の元へ走ってきた
「捜したんだぞヒコザル!………もしかして、君がヒコザルを?」
「ああ、そうだ。ところでアンタ達は誰なんだ?」
ヒコザルを捜していたという二人組を、天雅は不審そうに見ながら答える
「私達は『ナナカマド研究所』の者です。そのヒコザルは新人トレーナー用のポケモンでね、研究所から逃げ出してしまったので捜していたんだ」
「えっ、新人トレーナー用のポケモン!?マジかよヒコザル……じゃあ何で逃げ出したんだ?」
まだポケモンを持たない新人トレーナーに託されるはずのヒコザルに、天雅は驚きを隠せないまま尋ねれば
ヒコザルは俯いて、何やら言いにくそうにモゴモゴと小さい声で喋り出す
「……おくすり、イヤだったから…………」
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