「じゃあギラティナ…………お前に名前をあげるよ」
「名、前…………?」
「そう、お前だけの名前…………」
「あぁ、是非付けてくれ……………天雅」
ギラティナがそう言うと、天雅は優しい顔で笑い
「じゃあ………………………『冥竜』(メイリュウ)は?」
と言った
「そなたが付けてくれた名だ………気に入らぬはずなど無い」
するとギラティナ・冥竜は天雅に向かって、美しい笑顔を見せた
「冥竜、俺はまた此処に来るから…………絶対に!」
「そうか…………分かった、天雅」
そう言うと冥竜は名残惜しそうに、天雅の身体を放した
「またな……………冥竜」
「あぁ、そなたがまた私の名を呼ぶ日を…………待っている」
冥竜と別れを交わすと、身体が浮くような感覚がして『破れた世界』が遠ざかった
「どうかそなたに幸あれ……………愛しい天雅」
天雅が行ってしまった後、冥竜は目を閉じて小さく祈る
愛しい女神の幸せを
…………ドサリ!
一方、『破れた世界』を出た天雅と強羅は泉の前で倒れていた
「う、ん………………此処は?」
「どうやら…………『送りの泉』らしいな」
強羅は唸るように言い、体を起こした
「そう言えば……………他の皆は!?」
「その心配は無いみたいだぞ………」
「へ?」
強羅がそう言うと、向こうの方からポケモン達の声が聞こえてきた
「マスタぁぁぁー!!!」
「天雅様ああぁ!何処に居られるのですかぁぁーーー!!?」
「おーい皆!俺は此処だ!!!」
天雅が嬉しそうに叫ぶと、「兄者!」や「天雅殿!」などの声が近づいてきた
「さ、行こうぜ強羅!!」
そして天雅が仲間の元へ駆け出そうとすると、強羅は突然顔を近づけ
「お前は、誰にも渡さない……………」
と、低く囁いた
「強羅……………大丈夫!俺は、どこにも行かないから!!」
すると天雅は一瞬驚いた顔になるが、すぐに笑って強羅の手を握った
「ずっと強羅と一緒にいるって!俺達、パートナーだからな!!」
天雅はにっこり笑い、強羅の手を引いて駆け出す
「(鈍いヤツ……そういう意味で言ったんじゃ無いんだけどな。でも、どんな意味でも………俺はお前と一緒にいるからな…………天雅)」
強羅はその想いを、一層強く胸にしまった
その後、天雅と強羅は無事に仲間と会えた
この世の裏側での不思議な再会は、天雅・強羅・冥竜にとって大きな出来事となった
そして天雅は、霧に覆われた泉に一旦別れを告げて
また、前に進み始める
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