―槍の柱―
テンガン山の山頂にあり、この世界の始まりとも言うべき場所
しかし、そこでは何とも所帯染みたやり取りがされていた
槍の柱にぽつんと建っている一軒の店、名前は『パール引っ越しセンター』
今日も朝から、賑やかな声が聞こえてきた
「朝ごはんが出来ましたよー」
「食べる前に、手ぇ洗って来いよー?」
キッチンから朝食を持って出て来たのは天雅と、この店の店主にして伝説のポケモン・パルキアの心空
「うぁ゛ー、頭痛ぇ―…………」
すると、奥の方から痛む頭を押さえながらディアルガの永久が来た
「ったく、あんなに飲むから二日酔いすんだよ!顔でも洗ってこい!!」
二日酔いでぐったりしている永久に対し、天雅はピシャリと容赦の無い言葉
「天雅って、こういう時はオカンだよね〜」
「確かに、家事も全般的に得意だし…………」
「天雅殿は、いい奥方になれそうでござるな」
そんな様子を横から眺めているのは、天雅のポケモン達
この店に居候をして今日で三日になり、天雅もポケモン達もだいぶ慣れてきた様子である
「え、二人とも出掛けんのか?」
「はい、急に会わなければいけない方が来たので…………」
その後、朝食の席で心空と永久が突然、店を空けると言い出した
「つっても、ソイツもこの『槍の柱』にいるんだがな」
「………どういう意味だ?」
永久のその言葉に、強羅は眉を寄せて聞き返した
「実を言うと、昨日夜遅くに…………『創世主』が戻られたんです」
「!?ゲホッ…………『創世主』!!?」
心空の口から飛び出した思わぬ言葉に、天雅だけでなくポケモン達も驚く
「『創世主』、この世界を創ったポケモンだったな…………」
「あれ、ご存知だったんですか?」
「いや、エムリット達から聞いたんだ」
すると永久は、いかにも会いたくないというオーラ全開でため息を吐く
「何で突然帰ってくんだよ、あの野郎…………会いたくねぇ………」
「仕方ありませんよ、あの方は気まぐれですから………」
頬杖を突いて愚痴を言う永久に、心空がなだめる様に言うと
天雅が静かに口を開いた
「あのさ……………俺も、『創世主』に会いたい」
「マスター!?」
「天雅…………?」
「何か、理由があるんですね……………?」
真剣な眼で見つめる天雅に、心空は理由を訊ねる
「理由は…………何で冥竜を『破れた世界』に閉じ込めたか、聞きたいんだ」
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