*支援A〜Sの間くらい
お坊ちゃんで執事としての仕事なんて全く出来なかったあの頃。両親が不仲で、この場所へ預けられ、どこにも居場所がなかったあのとき、手を差し伸べてくれたのはまだ幼かったカムイだった。
手を差し伸べてくれたこの人の為に、と今まで出来なかった料理も洗濯も必死で覚え、完璧な執事になったと思う。
故に、執事として主人にこのような感情を抱くなんて決してあってはならないことだ。
まさか主のことを主としてではなく、一人の女性として好きだなんて。
いつ、どこでそんな感情を抱いてしまったのか今となっては分からないけれど一度意識してしまうとなかなか今まで通りに振る舞うことが出来ない。
だからこそ、主人にこんな感情を抱いた自分は彼女と距離を置くべきではないかと、そう思うのだ。
カムイは「これからも一緒にいてほしい」と言っていたし自分としても彼女の傍を片時も離れたくないのが本音なのだが。
この気持ちは、きっと彼女の足枷にしかならない。