逃避四日目!!!!
恋って切ないものね。
でも、温かいものでもあるのね。
どうしましょうか。
気づいてしまいましたよ、この気持ち。
もちろん、会議の内容なんて一切頭に入っていない。
それどころじゃないんですってば、アヤナミ様!!
バシィィ!!
………ぐすん。
「痛い…」
赤くなった腕をさする。
青春してるだけなんですよ、私。
それなのに…この仕打ち…
ま、私が悪いんだけどね。
アヤナミ様は私に一撃を喰らわせるなりカツラギ大佐を連れて執務室を出て行った。
ハルセさんとクロユリ中佐は任務でいないし、執務室にいるのはコナツとヒュウガ。
コナツは呆れた目を私に向けている。
「…会議で居眠りでもしたんですか?」
「そんなことしてないよ!…ボーっとしてただけ…。」
「もう、女性が傷をつくって…。手当てしましょうか。」
「大丈夫だよ。コナツ、今から視察に行くところだったんでしょ?早く行っておいでよ。」
…そうですか?では…。と心配そうな表情を浮かべて執務室を出て行ったコナツ。
さてと、書類バリバリ処理して名誉挽回しなければ。と振り向くとヒュウガとばっちり目が合った。
あれ、皆は?
あ、あれ…??
…しまった!!
皆用事があって出てるんだった!!
ってことは…ヒュウガと二人きり??
無理!!
もう一度くるりと踵を返し、「お手洗い行ってこよっと。」と一歩踏み出すと、すぐ背後にヒュウガの気配を感じた。
「敵前逃亡だなんていい度胸だねぇあだ名たん♪」
ぎゃぁあぁぁぁ!!
耳に!!
耳に息がぁぁぁ!!!
「てててて敵前逃亡だなんて、そんな…」
「また避けるの??」
や、私の都合が代わったって言うか…
前までは困ってて避けたけど、
今は……好きだって意識があって…
恥ずかしくて…
「あだ名たん、ちゅーしたい。」
…は?!
「きゅきゅ、急に何?!」
「ちゅーしたい。」
「や、ヤダ!!」
今そんなことしたら…
頭ボンッ!!ってなる!!
ショートしちゃうから無理!!
「嫌なの?」
「…嫌///」
「恥ずかしいから?」
「っ///」
私は、赤くなっているであろう顔を右手で隠しながら扉のほうへ走った。
「どこ行くの??」
「と、トイレっ///」
バタンと思い切り扉を閉めた。
「あはは、かっわい〜。…早くオレに落ちてよ、名前。」
そんなヒュウガの呟きは私には届かないまま。
恋って切ないものね。
でも、温かいものでもあるのね。
ドキドキして、心がとっても不安定。
どうしたらいいの?
貴方に向かうこの『想い』
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