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「へぇ、じゃぁいつもはカツラギ大佐がお昼ご飯作ってくださるんですか。」
「うん♪すっごくおいしいんだよ。」
まさか大佐にそんな特技と趣味がおありだとは。
うーん…、泣く子も裸足で逃げ出すブラックホークの皆々様がわからなくなってきたぞ。
少佐はこんなだし、大佐にも意外な特技が。
前にベグライターのコナツさんの話も聞いたけれど、たまにキレて釘バット振り回すくらいで真面目らしいし、噂はあくまで噂でしかないのかもしれない。
「晩ご飯は結構一緒に食べに行くけど、お昼一緒に食べるの初めてだね♪」
「ですね。」
ベンチに2人並んで座ってこうしてお昼を食べるのも結構いいかもしれない。
何だかほのぼのしてしまう。
「あ、からあげ。」
パンを嚥下したヒュウガ少佐が目敏く私のお弁当の中身を見つけた。
良かった、今日はもやし三昧じゃなくてと心底思う。
「食べますか?」
「いいの?」
「遠慮するなんて少佐らしくないですけど。」
「また頬っぺた抓られたい?」
「すみませんでした!どうぞお詫びと言っては何ですが。言っておきますけど『すっごくおいしい』大佐のご飯には負けますよ絶対。」
指で摘まんでくれとばかりにお弁当箱を彼に差し出すと、何を思ったのか彼はにっこり笑顔で「あーん。」とのたまった。
「……はい?」
ちょっと今言葉が理解できなかったんですが。
「だから、あーん。」
「…いや、あの、さすがにそれは…。人の目もありますし…。」
中庭のベンチにはちらほらカップルがお弁当を食べている。
そりゃ確かに『あーん』としているカップルもいるが…私たちは断じてカップルではない。
しかもそんな行為をしてみろ、それを見ていた人たちが私たちが付き合っているのだと噂するに違いないじゃないか。
「人がいないならいいの?」
「そういう問題でもないんですが…。」
うぅ。なんでからあげ1つでこんな小っ恥ずかしい気持ちにならないといけないんだ。
そう思っていると、ヒュウガ少佐は私の箸を持っている手を掴むと、そのまま箸にからあげを刺してそのまま自分の口へと運んだ。
「んなっ!!!ヒュウガ少佐!」
「おいひいよ♪」
「…ありがとうございます。」
……彼の口がついたこの箸…どうしよう。
まだ食べてる途中なのに…。
気にしすぎなのかな、ドキドキするんですけど。
えぇい!気にしすぎてたら茶化されるに決まってる!!
パクリとご飯を口に運ぶと、パンを頬張った彼がにやりと笑った。
「間接ちゅーだね♪」
どっちにせよ茶化された!!!!!
「黙って食べてください!」
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