それでもいいのです。





私はある重要な悩みを抱えている。
ハルセさんと恋人になったまでは良い。
むしろ良い。
だけど何かおまけがついてきたのだ。

ヒュウガから言わせると『クロたんはハルセと2人で1セットだよ〜☆』と来たものだから、最初は私だって我慢してた。
ハルセさんがおまけことクロユリ中佐のことを大切に思っていることは、このブラックホークの皆なら誰だって知ってることだから。

しかし!!

ある時は(私の)ハルセさんに抱っこされてお昼寝をし、
ある時は(私の)ハルセさんにおやつを作ってもらい、
ある時は(私の)ハルセさんと2人きりで遠征に。

なーんて羨ましいんだー!!と声を大にして叫びたいこと山の如し。

まるで(私の)ハルセさんの腕の中が定位置のようだ。
今だって(私の)ハルセさんの膝の上で(私の)ハルセさんが作ったケーキ食べていて…。

全く持って、


「ずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるい、」

「コ、コナツ何か呪文が聞こえるよ〜。」

「少佐、ここは知らんぷりが一番です。」


わざとらしく震えるヒュウガ、コナツコンビが何やら話しているが私はハルセさんに夢中。
ハルセさんはそんな私に苦笑しており、クロユリ中佐は「いーでしょー。」と自慢げだ。


「きぇ〜〜〜〜〜〜〜!!」


ずるいよ!!
ずるいよクロユリ中佐!!
私だってつい奇声上げるくらいハルセさんのケーキ食べたいし、膝の上とまでは言わないけどピッタリとくっついていたいよ!!

乙女の叫びは虚しいかな心の中で叫ばれているため彼には届かない。
なのに彼は私の心を見透かしているかのように、クロユリ中佐を膝から下ろし、一旦執務室から姿を消すと手にケーキを持って戻ってきてくれた。


「はい、どうぞ。」


微笑みと一緒に差し出されたケーキは私の好きなケーキ。
私のために作ってくれた事が嬉しくて、受け取りながら「ありがとう!」と笑うと、のいこりと微笑み返された。


「んんー!!おいしー♪」


一口頬張ると優しい甘さが口の中に広がっていき、機嫌もすっかり直ってしまった。


「単純だね。」


クロユリ中佐の呟いた言葉に私は迷うことなく頷いてみせる。


「だってハルセさんのケーキだもん!」


単純??
それでもいいのです。



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