ずっと一緒




ずっと一緒





「ふー、疲れた〜」

私は家に帰るなりベッドに飛び込んだ。
社会人になって二年目、私は充実した毎日を過ごしていた。

「さて、と」

少しだけ体を休めた後、私は私服に着替えるべく、立ち上がる。
いつもならこのままお風呂に入ってご飯にしてしまうけど、今日はそうはいかない。

今日は久々に恋人とデートの約束を取り付けているのだから。




服を着替え終えたころ、ドアのチャイムがなった。

「いらっしゃい、鉄朗……!」

がちゃ、とドアを開ければそこにいたスーツ姿の彼に私の顔がほころんだ。

「おう、久しぶりだな、ミオ」

そして彼もまたうれしそうに顔をほころばせると私たちは玄関先で抱擁を交わす。



私と鉄朗は同じ高校の同級生で、高校3年のときから付き合ってるから正直付き合いは長いと思う。
高校、大学を経て社会人になっても私たちの熱が冷めることはなかった。
ただ、昔のように周りの見えない恋愛ではなくなった代わりに、落ち着いた、心安らげる関係になった。

「あー、ミオ。そういやさ」

「ん、なに?」

一緒に私の手製の夕飯を食べるのももう何回目かもわからない。

「うん、その。そろそろ一緒に住まねえ?」

「え……?」

行き成りの言葉に私の手から箸が落ちた。
え、なんで?

「あー。もう! だから、結婚しようって言う意味……っておい、泣くな!?」

「だって、だってぇえ!」

うれしくて涙がこぼれるなんて自分でも予想外だった。
いつからこんなに涙腺がゆるくなったんだろうか。
ああもう、ほんと恥ずかしい。

「はは、ミオはいつまでたってもかわんねえな」

そんな私を鉄朗はやさしく抱きしめてくれた。

「で、ミオ、返事は?」

「ん、幸せに、してよねっ?」

なんともかわいげのない返事にも、彼はうれしそうに笑うのだった。

「あったりまえだ!」

いままでも、これからも、あなたとともに。
ずっと一緒――



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90万ヒット企画より。
「黒尾くんと同い年の社会人設定」
新鮮な気持ちで書かせていただきました。



151021