諦めない
諦めない
「夜久あね!」
「や、やめてよ!」
いつもの"いじり"に、彼女は困ったように笑っていた。
霜月ミオは、俺のクラスメイトで、なのに俺によく似ていて、だから姉弟と間違われる。
ミオはいつだってそれを笑って否定するけど、俺はそれが気に入らなかった。
ミオにとって俺は単なる友人Aかもしれないけど、俺にとってはミオは特別な人なのだから。
今日も今日で男子と談笑しているミオは、"夜久あね"なんて呼ばれて、へらりと笑った。
限界。だった。
「え、え? 夜久くん?」
無言でミオに近づくと俺はミオの目の前で止まり、ミオをじっ、と見る。
「ミオ。俺はミオが好きだ。だから姉弟と間違われるの、すげえむかつく」
少し不機嫌に言えば、ミオは、目をしばたかせて、俺を見る。
「夜久く、んぅ」
そしてそのまま口付ければ、ミオはもちろん回りのクラスメイトも言葉を失っていた。
後悔は、していない。
だってほら、ミオだって俺を拒んでいないんだから。
「ミオ、返事は?」
「うん、私も、好き」
どっと周りがざわめきたつのをよそに、俺とミオの間には静かな時間が流れた。
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千明さまリクエストです。
夜久くんで「諦め」続き、嫉妬して公開告白してキスをするお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
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