真剣

(「口出し」続き)


真剣



最近研磨が練習にやけに積極的だった。
何かあったのだろうかと、然り気無く研磨の恋人のミオに探りをいれた。

「ミオ、最近研磨とはうまくいってんの?」

「うん、いってるよ?」

ミオはこて、と首をかしげたが、次には、そうだ、と小さく続けた。

「そう、私の母が、研磨くんをよく思ってなくて、それでこの前研磨くんちに家出したかな……」

ああ、それだ。俺は心の中で納得した。
あの研磨があんなに真剣なのは、他ならないミオのためだったのか。

「でも、クロ、どうしてそんなこと聞くの?」

「いや、なんとなく、な」

誤魔化すように言った。



それから数日後の日曜の練習試合、俺はミオに内緒でミオのお母さんを誘い出した。

観客席で気まずそうに対峙するミオ親子を余所に、試合開始のホイッスルが響き渡る。

なあ、きっとお前もお母さんも、ちゃんと話せばわかるから。
きっと今日の真剣な研磨を見たら、お母さんだってわかってくれるだろうから。




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千明さまリクエストです。
研磨くんで「口出し」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



160611