優しさ
優しさ
あ、来た。
しかも今回は重い。
私はじとーっと痛むお腹をさすりながら学校への道を歩く。
「あれ、ミオじゃねえか」
そんな私の後ろから聞こえた声に振り返れば、中学の頃の先輩、岩泉さんがいた。
「お、おはよう……ございます」
覇気の無い声で言えば岩泉さんは首をかしげて私に歩み寄る。
「顔色悪いぞ?」
「あー、毎月のことというか……」
言えば彼もわかったらしく、私の腰をそっとさする。
あ、きもちいい。
「ミオ? 大丈夫か?」
「ん、腰。きもちいい……」
そうしてしばらく一緒に歩けば、また後ろから声が聞こえた。
「ミオ?」
「え、菅原さん?」
振り返った先にいた先輩に、でも私はお腹のいたさから説明する気すら起きない。
「あ、烏野の副主将。ミオはあー、あれだ。月のもの……」
そう言って岩泉さんが私の腰を撫でれば、菅原さんもわかったらしく、私に歩み寄ると背中を撫でてくれた。
あ、楽だ。さっきより、らくだ。
「ミオ、大丈夫?」
「うん、大分楽になりました……」
そうして学校までつくころには、私はなぜだか大分楽になっていた。
というか。
「ふ、二人とも、部活の朝練は?」
聞けば二人は照れたように言う。
「あー、俺は月曜だからオフだ。気にすんな」
「俺はたまたま体育館の点検で休み。教室まで送るよ」
二人とも雰囲気も性格も違うけど、優しいところは一緒だなって、私は二人にお礼をいった。
「ありがとうございます。大分楽になりました」
二人は顔を見合わせていたけど、そのあと、ばか。そう言って頭を撫でられた。
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かすみさまリクエストです。
菅原くんと岩泉くんで、女の子の日で慰めるお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
160214