少しずつ

少しずつ



幼馴染みが二人いる。
その二人は二人ともひとつ年下で同じクラスで、片方は面倒くさがりな男子、もう一人は引っ込み思案な女の子だ。

霜月ミオは何かあると俺の背に隠れてしまうような、そんな引っ込み思案な幼馴染みだ。

「ほらミオ、勇気出さなくてどうするんだよ」

「クロ……だって」

「だってじゃないでしょ。来週、待ってるからな」

来週、というのは俺が所属するバレー部の練習試合の日をさす。
ミオはバレー部の夜久に思いを寄せている。

「なんだよ、研磨」

「別に。クロってミオに甘いよね」

研磨はもう一人の幼馴染みだ。同じバレー部で、だが研磨は面倒くさがりな性格だから、ミオとは正反対なのだ。




練習試合当日、ミオは挙動不審ながらバレー部を応援に来ていた。

「クロ頑張れ〜!」

俺の応援なんかしてる場合じゃないでしょうに。
ミオはどうしていいのかわからないのだろう。
夜久ではなく俺や研磨に声援を送っていた。

まあそれでも一歩前進だ。
ミオがドキドキしているのは端から見ても丸分かりだ。
もどかしくもあり微笑ましくもある。

まあ、少しずつ進めばいいか。
幼馴染みの恋は、前途多難だ。



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柚希さまリクエストです。
夜久くんと黒尾くんと研磨くんの幼馴染みのお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170227