嬉しい日

嬉しい日



私の恋人は時々よくわからない。
普段は冷静で何を考えているかわからない。いつもゲームばかりしているし。
だけど私は知っている。彼が優しい人だということを。

今日も彼は部活があって、私はそれが終わるのを体育館の中で待っていた。
今日の研磨くんはいつもよりやる気がないのかもしれない。証拠にミスばかりしていたから。

そうして部活を終えて二人で帰路につくと、研磨くんはいつもより口数が少なかった。やっぱり今日はなにかおかしい。

「研磨くん、何かあったの?」

「……何かって?」

「や、なんか今日変だなぁって」

言えば、研磨くんはばつが悪そうに頭をかき、私の方を見て足を止めた。
私もつられて立ち止まる。

「お誕生日おめでとう」

「えっ?」

ぎゅう、と抱き締められたあと、研磨くんは鞄からプレゼントの包みをとりだした。
びっくりして、受けとることすらできない。

こんなの、ずるい。

「ミオ? ……やっぱり気に入らなかった?」

「そんなはずない! 嬉しくてっ……」

ようやくに手を動かし、彼からのプレゼントを受けとる。

「開けていい?」

「……うん」

断りをいれ、プレゼントを開ける。可愛らしい猫のストラップが入っていた。

嬉しい。どうしよう。嬉しい。

「ミオ?」

「研磨くん、ありがとう。すごく嬉しい。大事にするね!」

この嬉しさを表現する方法が他に見つからなかった。
私は研磨くんをぎゅっと抱き締め、その胸に顔を埋めた。



――――――――
リリンさまリクエストです。
研磨くんで誕生日を祝ってもらうお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170402