気づいたこと

(「意外と言われようが」続き)



気づいたこと


バレー部の見学に行った。そこにはいつもより何倍もかっこいい山本くんがいた。みんなは山本くんのどこがいいの、なんて言うけれど、私から見たらそれはもうかっこいいのだ。

「山本くん頑張れ!」

声に出して応援してみた。今まで見学には来たことはあるけど、声に出して応援したことはなかった。どこかで恥ずかしいと思っていたからだ。だけど今日は、あまりのかっこよさに自然と声が出ていた。けれど、

「う、わ!?」

応援した直後、山本くんはアタックに失敗してしまい、周りのチームメイトになにか言われていた。私の方をチラチラ見ながら。もしかしなくても、今のミスは私のせいだ。気を散らすようなことをしてしまった私の。

私は口パクで山本くんに「ごめん」と謝り頭を下げた。山本くんもなぜだか私に頭を下げた。
よくわからない状況だ。だけど私は今、気づいてしまったことがある。

「好きだ……」

かっこよくてもカッコ悪くても、私は彼が好きなんだ、と今の流れで気づいてしまった。ミスをしようが私になぜだか頭を下げようが、そのひとつひとつの動作に動揺するくらい、私は彼が好きだったのだ。なんてことだろう。

今しがた気づいた恋心を悟られぬよう、私はそっと体育館をあとにした。



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ゆふさまリクエストです。
山本くんで「意外と言われようが」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170625