たまには悪くないものである

たまには悪くないものである





「ミオ? ミオ! 寒くないか? お腹すかない?」

「ん、大丈夫である、翔陽」

私、霜月ミオは、冬の寒さに負けて風邪を引いたのであった。
そんな私の周りを先程から心配そうにうろうろするのは、恋人の翔陽である。

私は彼が大好きだ。

「ミオ、なんでにやついてるの?」

「いや、幸せだなぁと思っただけである」

私は翔陽に笑って見せた。
そしたら、翔陽もにかっと笑う。
かっこいいと思う自分がいるのがわかる。

翔陽は小さい体をしているが、バレー部のレギュラーである。
その跳躍力に、私も驚いたものだ。

身体センスというのだろうか。彼はずば抜けているのである。

「そういえば翔陽、部活は終わったのか?」

「うん、土曜は午前で上がり! だからミオが眠るまで側に居るよ?」

翔陽はこてん、と首をかしげた。
可愛らしい、といったら失礼であるが、私は翔陽のこういうところも好きである。

「ああ、それは嬉しいな。たまには風邪も、悪くないものであるな?」

冗談混じりに返したら、翔陽が困った様な笑顔を見せた。

「俺は、困るぞ? 元気になってくれなきゃ、」
――いろんなコト、出来ないからな?

意味深な言葉にも、今日はなぜだか愛しさしか感じられない。
そんな私は、末期なのである。


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あやせさまリクエストです。
日向くんで、看病される甘です。(翔陽呼び、である調)
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!


160309