苦労人
苦労人
バレー部の先輩の木兎さんに妹がいると知ったのは最近のことだ。なんと妹のミオちゃんは梟谷に入学してきた。普通、兄弟と同じ高校は避けそうなものだけど、この兄弟に限ってはそれはないようだ。
「へいへいへーい! ミオ、見とけよ!」
「うん! ちゃんと見てるよ! お兄ちゃん頑張れ!」
そしてその妹は、兄である木兎さんを頻繁に応援に来る。本当に仲睦まじい。それから、この兄弟はそっくりなのだ。
「ねえねえ赤葦さん赤葦さん、今日はお兄ちゃん絶好調でしょ?」
「うん、今のところは」
「あっ、そうそう。私今日ね、赤葦さんと一緒に帰りたいな」
「まあいいけど」
俺がこの子にたじたじなのは、この子と付き合っているからだ。きっかけはなんだったかわからない。いつのまにか付き合う運びになっていて、そうだ、確か木兎さんとミオちゃんの二人に迫られて付き合うことになったんだった。
「あー、私幸せだ。赤葦さんは?」
「まあ、それなりに」
「ええっ、私だけ幸せなの?」
部活では木兎さんに、それ以外ではミオちゃんに。
俺の気の休まるときはないのかもしれない。
――――――――
三周年企画。
木兎くん妹と付き合うことになった苦労人赤葦くん。
企画参加ありがとうございました!
170430