妹と先輩
妹と先輩
木兎さんが最近やけに機嫌がいいのは、主に俺の妹が応援に来ているからだ。
双子の妹のミオは、俺とは似ても似つかない明るい女の子だ。
「あっ、ミオちゃんまた来てる!」
「木兎さん集中してください」
「いいじゃん赤葦。なに、やきもち?」
「はあ、違います」
俺が注意したって、自由人の木兎さんはミオに手を振ることをやめない。それどころかミオのそばまで走り、話し始める。
「ミオちゃん、今日は何時までいるの?」
「うーん。お兄ちゃんと帰りたいから最後までいます」
「マジか! あ、ねえねえ、俺も一緒に帰っていい?」
「いいですよ」
ミオは鈍い。ゆえに木兎さんのあからさまな好意にも気づいていないのだ。
俺はミオを大事に思っているから、だから近づく男を見張ってきた。だけどなかなか、今度の相手は手強かった。
何せ木兎さんは、俺にとっては未知の生物で、いまだ理解できていない部分が多いからだ。
「ミオちゃん、見ててな!」
「はい、木兎さん頑張ってください!」
そんな二人の関係がこの先どうなるかなんて、誰にもわからないのだ。
――――――――
三周年企画。
木兎くんが赤葦くんの妹に夢中。
企画参加ありがとうございました!
170426