そんな君が好き

(「一緒に帰ろう」続き)


そんな君が好き



私は優柔不断なのかもしれない。
今日も今日で先生からの頼み事を断れず、私は花壇に水をあげていた。放課後のグラウンドには部活に励む生徒がたくさんいて、私とは大違いだとため息が出た。

「あれ、霜月じゃん」

「あっ、木兎くん」

と、聞こえた声に私はホースを下に向け、彼に水がかからないように振り向いた。前に彼に水を浴びせたことがあるため、少し慎重に。

振り返った先にいた彼を確認し、私は水道のじゃ口を閉めた。

「また手伝い?」

「うん。……嫌になるよね。私って優柔不断だから頼まれてばかり」

木兎くんは部活に行く前なのだろう、まだ制服姿のままだった。
木兎くんは私の言葉に、うーん、唸ったあと、

「だけど俺、そんな霜月が好きだ」

「え……?」

聞き返すも、彼はすでに私に背を向けて、「じゃあな」、歩き出していた。
私だけが動揺している。こんな私を好きだなんて、彼は本当に物好きだ。だけどそれ以上に嬉しくて、私はしばらく彼の背中を見送った。



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穂香さまリクエストです。
木兎くんで「一緒に帰ろう」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



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