騒ぐ人

騒ぐ人



恋人ができた。同じクラスの霜月ミオ。
ミオは及川に言い寄られるほどかわいらしいし、性格もいい。そんな彼女が俺の告白をオーケーしてくれたときは、心底嬉しかった。

「なあ、ミオって及川が好きだったんじゃないの?」

「え? 私はマッキーが好きだったんだよ。なんで?」

「だって、バレー部の見学に来るやつってだいたい及川目当てだし」

「ふうん。でも私はマッキー一筋だよ」

なんてかわいいことを言うのだろうか。嬉しくなって、教室内だと言うのにミオを抱き締めていた。



そんなある日、ミオは俺の部活を見学に来ていた。

「マッキー頑張れ!」

「あれ、ミオちゃんじゃん。久しぶり」

「おひさ〜及川くん」

そんなミオに気づいた及川は、めざとく話しかける。
なぜだかそれが気に入らず、俺もミオに話しかけていた。

「ミオ、お疲れ」

「マッキー。お疲れさま」

「あれ? マッキー、"ミオ"って……もしかして付き合ってるの?」

「まあな」

勝ち誇ったようにいってやれば、及川は大袈裟にショックを顔に表した。

「なにそれ聞いてない」

「言ってないからな」

「やだやだやだ。ミオちゃん、マッキーじゃなくて及川さんにしよ?」

「えっ……私はマッキーが好きだから」

とうとう及川は駄々をこね始めた。子供じゃあるまいし。

「マッキーの裏切り者」

「このくそ川なにサボってんだボゲ!」

ぎゃーぎゃーと騒ぎ立てる及川を諌めたのはやはり岩泉だった。バレーボールが及川の頭に命中し、及川はそこでようやく黙った。だけどいまだ俺を恨めしそうに見ている。

そんな風に見られたって、ミオは誰にもやらないからな。そういう意味を込めて、俺はミオの肩を抱き寄せた。



――――――――
三周年企画。
マッキーと付き合っていることを知った及川くんが騒ぐ。
企画参加ありがとうございました!


170430