拗れる

(「誤解」続き)


拗れる



ミオの誕生日がついにあと数日に迫っていた。俺は大分前にミオのためにネックレスを買ったが、その現場をミオに見られるという失態をおかしてしまった。しかもそのとき、クラスメイトの女子とアクセサリーショップででくわしたのを、浮気だと勘違いされる始末だ。
一応その誤解は解けたはずだが、今俺はなんでこんなに居心地が悪いのだろう。

「ミオ?」

「勇太郎くんさ。前にメンズアクセサリー見てたって言ったよね」

「お、おう」

まさか、サプライズプレゼントがバレたのだろうか。
内心ひやひやすれば、ミオは俺に半目で言った。

「アクセサリー見てたわりに、つけてるところ見たことないよね」

「そ、それは……」

「やっぱり、メンズアクセサリー見てたっていうの、嘘でしょ?」

「うっ」

「ねえ、なにしに行ってたの?」

休日のデート、確かに俺はアクセサリーなんかつけてきたことはなかった。今日だって久々のオフのデートだっていうのに、至って普通の私服を着てきていた。確かに、俺の嘘は不完全だ。

「ほら、なにも言えないじゃない」

「だから、その」

「なに?」

「その。お前、俺がアクセサリーつけてたら笑うだろ」

苦しい言い訳だ。こうやって幾重にも嘘を重ねて、それでいいのだろうか。
いくらサプライズをしたいとはいえ。

「……もう知らない!」

だけど俺はやっぱり本当のことを言えなくて、業を煮やしたミオは俺を置いてデートから離脱した。
取り残された俺は一人、頭を抱えた。
このもやもやをどうするべきか。気が進まないが、唯一俺たちの関係を知っている国見に頼ろうと思うくらいには、俺は行き詰まっていた。



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ゆふさまリクエストです。
金田一くんで「誤解」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



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