気になる

(「いつの間にか」続き)



気になる



今日もみんな頑張ってるな。私はマネージャー業に精をだした。

「あれ? たしか、ミオちゃんだったよね?」

「えっ……?」

洗濯を干しに体育館の外に出たときだった。入り口の影に隠れていたミオちゃんに出くわした。

「あ、縁下かな? 待ってて」

「やっ、ちがっ」

ミオちゃんがなにかを言いかけていたけれど、私は体育館の中に入り、縁下を呼びにいった。



「じゃあ、ゆっくり話していいからね?」

清水さんは気を使ってかそんな言葉を残して、俺とミオを二人きりにした。
待って、なんで俺、呼び出されたの? てか、なんでミオがバレー部を見に来てたの?

「ミオ、誰かの応援に来たの?」

「えっ? ああ、まあ……」

ミオはもごもごと言葉を濁した。心なしか顔が赤い。え、もしかしてバレー部に好きな先輩でもいるのかな……?
そう思ったらなんだかモヤモヤした。そんなときだった。

「あっ、あの! 力くんを応援したいなって……思って」

ミオは顔を真っ赤にして俺の目を真っ直ぐに見ている。どきどきと謎の動悸がする。

「でも俺、レギュラーじゃない……」

思わず漏れた本音に、ミオは目をぱちくりと瞬たかせた。

「試合に出られるとか出られないとか、そういうのって大事? 私は、毎日頑張って練習する力くんだから、応援してるの……て、ごめん、知った風なこと……」

ミオはそう言ったかと思うと俺から顔をそらした。
そうだ。俺はバレーが好きだから、だから毎日頑張っているんだった。

「そう。そうだね。俺、頑張るよ」

だから気づいたらそう、言葉が出ていて、なんだか心があたたかくなった。



――――――――
千明さまリクエストです。
縁下くんで「いつの間にか」続き、縁下くんを隠れて応援に行き清水さんに見つかり、縁下くんを呼ばれて慌てるお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



160412