届け

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青城には王子さまみたいな人がいるよね。
中学時代の友人からよく言われるそれは、確かに正しい。その王子さまにはたくさんのファンがいて、毎日毎日女の子に囲まれている。校内の女の子に限らず。

今日も放課後の体育館にはたくさんの女の子が王子さまを応援に来ていた。

「及川くーん!」

王子さまの名前は及川徹。確かにかっこいいのは認めよう。だけれど私が体育館に来る理由は彼ではない。

「マッキーファイトー!」

私のお目当てはマッキーこと花巻貴大。彼は及川に劣らずかっこいい。まあ、そう思っているのは私だけかもしれないけれど。

「マッキー!!」

及川の声援に混じる私の声は、きっとマッキーには届かない。それだけ及川の人気はすごかった。
それでも私は懲りもせずマッキーを応援する。

「ナイスキー! マッキー!」

ようやく私の声援が届いたのか、マッキーが私に向かって拳を掲げた。

ぼっと顔から火が出る思いをする。実際、私の声援がマッキーに届いたらな、と思っていたのに、いざ届いたら恥ずかしくなったのだ。

辺りはまた及川の声援で騒がしくなる。及川への声援に紛れて、今度はマッキーに聞こえないように小さな声で呟いた。

「頑張れマッキー」



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ゆふさまリクエストです。
花巻くんのお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170815