天然同士
天然同士
「若さん若さん!」
「どうしたミオ」
若さん、そう呼ばれたのはうちのバレー部の主将の若利くん。
ミオと呼ばれたのはその若利くんの幼馴染みでマネージャーのミオちゃん。
二人は家が隣同士とかで、なるほどどうして仲が良い。
「若さん、今度の練習試合だけど」
「ミオ、対戦校の名前を間違えてるぞ」
練習試合についての知らせを印刷してきたミオちゃんだけど、どうやら相手校の名前を間違えて書いたらしい。
俺はその紙を覗きこむ。
「若利くん。直したところ悪いけど、若利くんのも間違ってるよ」
「天童、ではお前が作り直してくれ」
「なんでそうなるの?」
「いいじゃない。天童さん、お願いします!」
若利くんもミオちゃんも、俺をじっと見て不思議そうに首をかしげる。
この二人は本当に似ている。
俺に任せるってそんなの嫌に決まってる。面倒臭いもん。
「あっ、太一ちょうどよかった! 若利くんの頼み事聞いてやって」
「天童?」
「天童さん?」
「若利くん、ミオちゃん。そういうわけだからあとは太一がやってくれるって!」
俺は後輩の太一に心の中で謝りつつ、若利くんとミオちゃんから離れていく。
若利くんもミオちゃんもきょとんとしていたけど、次には仲良く太一に話しかけていた。
あの二人は気づいてないだろうけど、本当にあの二人はお似合いだ。そう思ってるのは俺だけじゃないはず。
170202