キレキレストレート

キレキレストレート



五色工くん。
白鳥沢の一年生でバレー部で同じクラスの男の子。それから。

「工くんの髪さらさらだ〜!」

「ミオ、俺はミオの彼氏であって弟じゃないんだけど」

それから私のいとしの彼氏。
私は工くんを膝にのせ、髪を撫で透いている。
いつもは私よりいくぶんも高い位置にある顔が、私よりしたにあるというのは、なんだか庇護欲をかられてしまう。

「工くんって、前髪もきれいに切り揃えてるよね」

「ああ、邪魔にならないように切ってるけど」

「髪質もまっすぐだし、いいなあ」

「? ミオの髪だっていいにおいじゃん」

工くんは私に預けていた体を起こし、私の髪をひとつまみ掬う。

「長くてふわふわで、いいにおい」

「や、誉めてもなにもでないから!」

「……? 本当のこと言っただけだよ?」

工くんは私を見てにかっと笑う。
工くんはそう。バレーではすごいストレートのスパイクを打つときいた。

だけどなかなか、髪質や言動まで真っ直ぐたなんて、なんだかおかしくてでも愛しくもあった。



170205