あの日の思い出

あの日の思い出



私の兄、徹にぃちゃんにはライバル視してる後輩がいた。
影山飛雄くん。
彼と出会ったのは中学の時だった。


私はバレー観戦が好きだから、その日も徹にぃちゃんの後輩の北一の試合を見に行った。そこで影山くんが目に入った。彼は王様と呼ばれていた。彼は孤独だった。
なんでか、応援したくなった。

「影山くん」

「? ミオ、だったか?」

中学も卒業の頃、やっと話しかけられた。
影山くん、私を知っていてくれたんだ。なんだか嬉しくなった。

「あの、これ。おまもり」

「っ? だって俺、及川さんに嫌われてるし……他にいいやついるだろ?」

影山くんは口を尖らせた。あれ、かわいいところもあるんだな。

「徹にぃちゃんは関係ないよ。受け取ってもらえないかな? 代わりといったらなんだけど、お友だちになってくれないかな?」

言えば彼は私が作ったおまもりを手に取り、サンキュ、小さく言った。



ミオと出会ったのは中学のときだ。
試合の時に何度か応援に来ていたのは知っていた。卒業する頃、御守りをもらった。正直嬉しかった。及川さんの妹だったから見た目もかわいかったし積極的だった。

そうして俺は、卒業の日、御守りのお礼に、ミオに第2ボタンを渡した。

それが、半年前のこと。


あれから俺は、烏野に進学し、ミオは青城に進学した。
正直に言えば寂しいんだろうけど、俺にはミオからもらった御守りがある。だから寂しくなんかなかったし、今日だってほら、練習試合を観戦する彼女が見える。


俺は御守りをバッグにしまい、そして今日も試合へと繰り出すのだ。


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千明さまリクエストです。
影山くんで及川くん妹のお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!


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