バカップル
バカップル
社会人ともなると付き合いでの飲み会や食事に誘われることがままある。それは私も彼も承知していたはずなのに、私の彼と来たら、
『今どこや?』
『何時に帰るんや?』
『なんで返事くれないん?』
『あーもう、俺迎えにいくわ!』
一時間、たった一時間メールの返信をしなかっただけでこの始末だ。彼がまだ高校生だとしても、心配性過ぎる。
今日は取引先の方と飲みに行く。
今朝、そう電話で念を押したのに。
迎えにいく、とメールが来てからすでに三十分は経っていて、つまりは――
「ミオ〜! 心配させるなや!」
飲み会のお店を出たところで、侑くんに捕まった。一緒に飲んでいた取引先の人を先に帰してよかったと思う。
店を出るなり侑くんは私にぎゅっと抱きついてきたからだ。まったく、なんて心配症なのだろう。
「侑くん、今日は飲み会って言ったじゃない」
「知っとる」
「じゃあなんで……」
「なんで? そりゃ、決まっとるやろ。俺はミオが好きから嫉妬したんや」
抱き締める手に力がこもる。私は彼の腕の中、小さく息を吐く。そんな風にまっすぐに気持ちを伝えるなんてずるい。
「ミオ、何笑っとるんや?」
「別に。私も侑くんが好きだよ」
敵わない、と思う。
侑くんは私を大事にしてくれて、私もそんな侑くんが好き。
つまりは私たちはバカップルなのかもしれない。
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リクエストです。
宮侑くんで嫉妬されてぎゅっとされるお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
170825