喧嘩するほど
喧嘩するほど
蛍くんは意地悪だ。そして私は、頑固者。従って私たちは喧嘩になることが多い。
「ミオって小さいよね」
「な、蛍くんが大きいんだよ。私は平均だし」
「ふーん?」
ニヤニヤと嫌みな笑いを浮かべる蛍くんは私が怒るのを見て楽しんでるようにも見える。
「蛍くんこそ、意地悪だよね」
「どうも」
「誉めてない!」
こんな調子だから、私たちは口論が絶えないのだ。
あるときはこんな喧嘩になった。
「ミオって鈍いよね」
「は? なにが?」
「わかんないならいいよ」
蛍くんが何を言わんとしてるのか、私には見当がつかない。だけど一方的に言われて、怒られてはこちらも黙っていられない。
「言いたいことあるなら言ってよ」
「言わない」
「蛍くん? 言わなきゃわかんない」
いつもいつも、蛍くんは本心を言わないから、私は苦労する。
大きなため息をついたとき、蛍くんはいっそう顔を歪めて私を見た。
「ため息つきたいのは僕の方なんだけど」
「な、に……え?」
少し荒い口調で言ったかと思ったら、おもむろに抱き締めてきた。
そっと彼を見上げたら、キスされた。
「この前クラスの男子と仲良くしてた」
「え……?」
それはつまり嫉妬と言うやつで。
私の毒気はすっかりぬけてしまい、私は蛍くんを抱き締め返していた。
「蛍くん、だーい好き」
結局は、喧嘩するほど仲がいいのだ。
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メリークリスマス!
161211