一年の締めくくり

一年の締めくくり




年越しそばを食べておこたでのんびりして、除夜の鐘を聞く。

それが毎年恒例の過ごし方だった。
だけど今年は少し違う。

「お待たせ。待った?」

「いや、今来たところ」

新年を一緒に迎えよう、そう約束をしたのは一週間前。
今日だけは親も夜の外出を許可してくれた。

真っ暗な道を、手を繋いで歩く。

「ミオ、寒くない?」

「大丈夫」

夜のデートは初めてで、だからとても新鮮だった。
隣を歩く彼の顔は、時々街頭に照らされておぼろげに見えるだけ。

だけど、彼が楽しんでいるのは顔が見えなくてもわかる。

「ミオ、俺になにかついてる?」

「ううん、なんか楽しいよね、夜のお出掛けって」

私は彼に笑いかける。
彼も私を見て笑顔を浮かべ、繋いだ手に力がこもる。

「ミオ、今年一年ありがとう。来年もよろしく」

「……! うん、私の方こそよろしくね!」

新しい年がどんな年になるのかなんてわからない。
だけれども、今までよりもっと楽しい一年になる、そんな予感がした。



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