知らないのは兄のみ

(「落とし物」続き)


知らないのは兄のみ



及川が不機嫌だ。
どうせまた妹のミオのことだろうが、一応声をかける。

「及川、何があったんだよ」

「聞いてよ岩ちゃん、ミオがね――」

要約すると、つまりは影山とミオが仲良くしてるのを知って兄として嫉妬してるってことか。

「まあ、影山たちのこと俺は知ってたけどな」

「え、岩ちゃんの裏切り者!」

そう、俺はミオから相談を受けていたから、影山とミオが良い関係なのは知っている。
まだ友達以上恋人未満だが、両思いなのは確かだ。

「なんで俺には言わないの!?」

「つーか、お前のそれが原因だろが!」

「岩ちゃんひどい! ねえ、岩ちゃん今度から俺にも教えてよ」

こうなった及川はしつこい。
仕方なく了承し、俺はミオに報告した。

「て訳で、及川にも話すことになったから」

「ごめんね、岩泉さん、徹にぃちゃんが」

謝るのは俺の方だと言うのに。
この兄妹、本当に似てねえな。



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千明さまリクエストです。
影山くんで「落とし物」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



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