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「涼宮。もう来なくていいよ」
立海3年涼宮 華蓮。男子テニス部レギュラーマネージャーを1年から勤めて2年と数カ月。
ファンクラブとのトラブルどころか、不祥事すら起こしたことのない私は、法事でほんの3日間欠席しただけで、強制退部させられた。
朝一番で部室に来た私に、後から来た幸村は笑顔で勧告したあと、部室に残された私物と荷物を持たせて部室から追い出した。
「え…ちょっと、何で……」
「退部届けは出しておいたから」
感謝しなよ、幸村の声が頭に響く。
「ねぇ、幸村どうして?私何かした?」
「部外者は早く出てってくれない」
ドア越しに抗議するも聞き入れてもらえず、結局のところ私は、クビになった理由も解らないまま部活を去った。
ふざけてる。
理由くらい教えてくれてもいいじゃんか。2年弱もキミらのために仕えてやったのだから。
納得出来ない私はその足で、監督兼顧問の上原先生のところに向かった。
――*――
「一体どういうことですか」
女にしては低い私の声が職員室に流れ、注目を集める。憐れみと同情がひしひしと感じられ、不愉快ではあるが今は構ってられない。
「そろそろ来ると思ってた」
室内で一番日当たりの良い特等席に優雅に座っている先生。明るい茶髪の似合う、学校一のクールなイケメン先生、御劔 要(みつるぎ かなめ)先生がいた。
親戚である私から見ても王子様のような要さんも、今では憂いを帯びて何だか儚い感じ。
「華蓮すまない」
「要さん。前置きいいです。説明プリーズ」
「長くなるぞ華蓮」
「いいから早く」
私にマネージャー解雇の経緯を説明してください。
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