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奏先輩の一肌脱ごう宣言から1週間が経った。気味の悪いことに嫌がらせがぱったりと無くなり、恐いくらいに穏やかな学校生活を送っている。
今は体育の授業中で友人たちとバスケをやっていて、メンバーは私以外は運動に無縁なおとなしい部類の文化部メイト。
相手チームはバスケ部期待のエースを筆頭にスポーツできるゼ☆クラスの人気者というこちらには限り無く不利なメンバー。
何なんだこの理不尽なチーム分け。
コートに入るとはっきり分かる。
男子と並んでも引けをとらない高身長に誰の目から見ても明らかな実力差。
もうこれ当て馬でしょ。
先生、贔屓じゃん。
「ちょっ華蓮ヤバいじゃん」
「何が?」
「高山さんって1年のときからレギュラーやってる人だよ」
「一番に華蓮ちゃんを虐めてたけどね」
「……ボール取ったら私に回してくださいね」
「華蓮さ―ん目が笑っていませんよ」
試合開始のホイッスルが鳴り試合が動き出す。
見てろよ高山め。
序盤こそ相手のペースだったが私がボールをカットしてそのままシュート。
結果としては流れが変わったのはそこからだった。
高山たちは格下の相手に得点、それもスリーポイントを決められたのが動揺したのか崩れた。
開いた点差もじわりと縮まり12点差になったところで休憩になった。
「なんか調子良いね」
「華蓮のスリーが効いてるから」
「華蓮様後半も頼みます」
「え〜」
一応頑張ったんだけどね。体格の差と言いますか、体力の差ですかね。
文化部メイトには後半動くだけの持久力が無かった。高山たちも私に翻弄されて無駄に体力を削ったらしく疲労困憊。
同点に追い付いたところで試合が終わった。
振り向くと私以外は床にへたばっていた。
「先生が集合だって」
「なんであんただけピンピンしてんの」
「……バケモノ」
失礼だな高山め。
飲食店を舐めんな。
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