ふあん




「山崎、誰なんだ、そいつ。」


山崎さんと歩いていたら、声を掛けられた


「副長!お疲れ様です!」

「副長……?」


副長ってなんだろ。

何の副長?
山崎さんと似たような服装だけど。


「女とサボってる暇あんなら、仕事しろよ。」

「山崎さんはサボってるわけじゃないです。私が迷子なので、助けてもらってるんです。」

「迷子?自分の家に帰れねーのか?お前いくつだ?」

「17ですけど!」


言い返した私を見て、驚いてる山崎さんと、不機嫌そうな顔で睨んでくる男。


「家はどこなんだ。」

「あなたには関係ありません!」

「あ?俺は警察だ。」

「へ?そうなの?」

「一応、俺も警察なんですけど。もしかして、知らなかった?」


もしかして、この黒い服着てる人みんな警察ってことなの?

勝手にペアルックかと。


「どっから来た。真選組を知らねーなんて。」

「し、真選組?!」

「え?!真選組知らなかったの?!」

「あ、いえ、知らないっていうか、」


いや、ほんと知らないけど。
瞳孔開いてる不機嫌男はなんかすごい睨んでくるし、もしかして怪しまれてる?


「わ、私!!」


どうしよ。なんて言えばいいの。


「き、記憶喪失なんです!!!!」


ま、まあ、嘘ではない。多分。


「え?!そうなんですか?さっきそんなこと一言も言ってなかったような」

「さっきは驚いてて、言う暇なかったので…」

「本当かどうか怪しいな。」

「本当です!」

「副長、そんな疑わなくてもいいじゃないですか。」


なんなの。この男は。

警察のくせに歩きタバコしてるし、お前の方が本当に警察官なのか怪しいっつーの!


「山崎さん、もう大丈夫です。」

「え?ちょっと!いちごさん!」


その場にいたくなくて、私は1人でこの街を徘徊することに決めた。

あんな警察官の世話になんかならないんだから!


「だけど、これからほんとにどうすればいいのかな…」


はぁ…とため息を、雲一つない空に向かって吐いた。


「生きていける自信ないかも。」


もう、挫折しそうです。




.



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