第15話

 体がギシギシと痛み、中で吐き出された白濁が尻を伝うのを感じた。
 麻也はただ涙を流しながら、自分を犯した男達をぼんやり見ていた。

『鷹人さんが言ったんだぜ?俺らの好きにしていーって』

 カズマの言葉が頭の中で何度も繰り返される。やっぱり、僕のことなんでどうでもいいんだと悲しみで胸が痛んだ。


「ーーああ、鷹人さん?カズマです」

 カズマが鷹人に電話をかけていた。
 鷹人という名前を聞いて、ピクリと反応してしまう。

「いやー、男も悪くないですね〜〜!…麻也ですよ、高野麻也!」

 上機嫌に話す男に、怒りが湧いた。

「これで優馬もキレて……え、なんですか?…ちょ、鷹人さん!」

 カズマはいきなり切られたのか不思議そうに携帯を見つめていた。
 気にしないことにしたのか、カズマは麻也に近く。

「結構悪くないんだね、男のアナも…どう?鷹人さんのセフレ辞めて、俺にしたら?」
「……」
「あ、セフレじゃなくて肉便器か!」

 ゲラゲラ嫌な笑い声が倉庫内に響いた。
 麻也は悔しさで声も出なかった。

 


 暫くカズマ達に言葉で嬲られていると、いきなり錆びた扉が開いた。
 驚いて全員が扉の方に向く。


「…鷹人、さん?」
「ーー麻也に何しやがった」
「ちょ、まって…ウァ!」

 鷹人の冷たい声が響く。
 カズマは動揺しているのか、何も言わないでいると鈍い音がして、カズマは吹っ飛んだ。
 周りも固まっていたが、鷹人に殴られ倒されていく。
 唖然としながら麻也はその光景を見ていた。

「麻也…」
「たか、ひと…」

 殴り終わったのか、鷹人はゆっくり麻也に近づいた。
 手が麻也の頬に触れようとして、びくりと体を震わせた。

「触らないで!」
「……っ」

 麻也が怒鳴ると、鷹人は目を見開いた。


「鷹人が、言ったんだよね…この人達に好きにしていいって…」
「…っ、違う」
「なのに、何しにきたの?ぐちゃぐちゃにされた僕を見に来たの?」
「麻也!」

 腕を引かれ、鷹人の胸に閉じ込められた。
 麻也は嫌がり抵抗するが、全く動かなかった。

「…俺は優馬を好きにしろって言ったんだ。麻也を好きにしていいなんて言ってない」
「……」
「こいつらが勝手に意味を履き違えて…」

 鷹人の声が耳元で聞こえる。

「…どうして優馬なの?」
「お前にちょっかいかけるからだ」
「ちょっかいなんてかけてないよ」
「…してるだろうが!」

 いきなり怒鳴られて、麻也は肩を震わせる。少し体から離され、顔を見つめられた。鷹人の真剣味を帯びた瞳に麻也は言葉を失った。

「最近優馬と遊んでるんだろう」
「…鷹人には関係ないよ」
「人のモノに手出しやがって…」
「僕は鷹人はのモノじゃない!」

麻也は鷹人の言葉を否定した。
鷹人の目を見て、ゆっくり口を開く。


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