第6話

「ーーーお腹すいた」


 ぽつりと麻也は呟いた。
 手当てが終わった後、優馬の仲間たちとトランプでゲームをしていた。
 思い返せば、麻也は朝から何も食べていない。今の時刻は、午後4時を過ぎたところだ。


「確かに腹へったな、よし!ピザでも注文するか!」
「いいっすね!!」
「優馬さーん、俺シーフードがいいっす」

 わかった、と頷く優馬を慌てて止める。
 麻也は金を盗られて、今は500円もあるかわからなかった。

「僕、今お金ないからみんなの分だけ買ってあげて」
「いやいや!食べたらいーじゃん!金なんか気にすんなよ」
「でも……」

 渋る麻也に優馬は少し考える素振りを見せた。突然立ち上がり、みんなに声をかける。

「今日で麻也は俺らの仲間だ!お前ら、わかったか!」
「え?!ちょ、ちょっと待って!そんな勝手に…」
「いーんだよ!…な、健吾」

 健吾は優馬に親指を立てて、笑ってみせた。
 周りの不良仲間達も面白そうに笑い、優馬の提案を受け入れている。
 周りのそんな様子に、麻也はわたわたと慌てる。

「俺の友達は、こいつらの仲間だんだよ。だから、必然的に麻也は仲間!」
「ーーとも、だち?」
「そーだよ!って、あれ?もしかして友達って思ってんの俺だけ?」


 ーーーまた、胸の熱がじわりと広がる。

「っ、ううん!」
「ーーよし!じゃー、新しい仲間が増えた記念にパーティするか!!」
「え、ちょっと、お金…」

 まだしつこく渋る麻也に、優馬はムッと顔を歪ませた。

「まーだそんなん気にしてんのかよ…もう祝いだから俺らに奢られとけって!今度なんかでお返ししてくれたらいーから」
「……わかった」

 優馬はニカッと笑い、明るい笑顔を麻也に見せた。


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