一瞬
それは一瞬の出来事だった。
俺達は村の人達のお願いで村近くの森にある遺跡に住み着いた化け物を処分して欲しいと言われた。
そんな事はいつも通りで簡単に終わらせてこの村に泊まろうと思った。
「うふふ…、動かないで頂戴ね。
この子どうなっても知らないわよぉ。」
そうクスクスと笑う人の形をした化け物。
元からその形なのかそれとも人を乗っ取ったのか金色の髪と赤い目の綺麗な女性。
彼女の腕の中には先程まで最後尾の方にグレイと一緒にいたシャイン。
シャインの顔は青ざめていた。
彼女の右腕はしっかりとシャインの体に巻き付き左腕は変形して鋭利な刃物に。それをシャインの首筋へ。
「貴方達、アタシを殺,しに来たんでしょぉ?
村の子供喰ってんのアタシだしねぇ…。
…この子も食べちゃおうかしらァ。」
「…っ、その子を降ろせ、
喰うんなら俺を喰えっ」
グレイが焦ったような表情でそう言う。
暖やルイがグレイの腕を掴んでいた。
「嫌よォ、大人の肉なんて固くて臭くて不味いもの。
大体十四歳までのが美味しいよのねぇ。
贅沢言えば産まれて八ヶ月頃の赤ん坊が食べたいわぁ。」
そううっとりと涎を今にでも垂らしそうに言った。
すっと俺は気づかれないようにみんなの後ろに立つ。
剣を鞘から引き抜きローブで見えない様に隠す。
それを見ていたサクラにアイコンタクトをする。
サクラは懐からシュリケンと呼ばれる東の国の武器を取り出し投げる。
それに気付いた化物は左腕で弾き返す。
一瞬シャインの首筋から離れた時には彼は行動していた。
グレイは勢い良く走り込み化物からシャインを引き剥がした。
しまったと言いたそうな顔をした化物は右腕を振りかざした。
カキンとルイが剣を抜き庇う。
その隙をついて俺は奴の頭めがけて剣を突き刺した。
ぷしゅっと突き刺したところからどす黒い血が吹き出す。
ぴちゃっと顔にかかる。
シャワー浴びれるかな。
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星空