王の散歩
照りつける太陽。
暑い温度。こんなのはこの国では普通のこと。
賑わう街に歩く度にぴょんぴょん揺れる銀色の灰色が入り交じった微妙な髪色。
気だるそうな鋭い目つきは始めてみた人に怖い印象を与える。
彼はこのライバニア国の若き王、ヘイダル。
怖い印象とは違い優しい(?)男。
実の母と姉に下僕扱いをされる若き王だ。
「よお、ヘイダル様!寝癖たってるぜ!」
一人の男がそういうとヘイダルは寝癖を手で押さえつけて「なおんねぇんだよ」と吐き捨てた。
「ヘイダル様ぁ!またお散歩ですかぁ?」
「心配かけんなよ!」
「暗くならないうちにおかえりなさいよぉ!」
皆ヘイダルが通る度にそう言う。
ヘイダルは適当に手をちょいちょい振り返事をする。
ばたばたと後ろから慌ただしく走る足音。
「ヘイダル様ぁぁあ!!!
また抜け出してぇぇえ!!!
みんな探したんですよおおおおお!!!」
汗をかきながら一人の男が走ってきた。
彼はヘイダルが抜け出した時に必ずやってくる抜け出した時用の係みたいなものだ。
彼にもう少し散歩してから帰ると告げると渋々帰っていった。
中にいても母と姉にいじられるだけだし。
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