滅びの国
その丘からはすべてが見渡せた。
言葉の通り全てが。
血のように真っ赤な太陽はゆらゆらと揺れて地平線へと落ちていく。
空も太陽に染められ赤くなる。
頬を伝う雫はゆっくりと地へ落ちて染み込む。
足が体を支えられなくなりがくりと膝から崩れ落ちる姿は間抜けだろう。
胃の中の胃酸がぐるぐると渦を巻いているのかお腹がぐるぐると回る感覚がする。
それに耐えられなくなって吐く。
ぉえっぉえっと。
口の中は胃酸で酸っぱくなり変な感覚がした。
この国は終わった。
恐ろしい力を手に入れたがために滅んだ。
ふるふると震える右手を強く左手で掴む。
それでも震えは止まらない。
右腕は黒く変色し腐敗してきている。
もう自分も終わるだろう。
この風は汚された。
新鮮で綺麗な純粋な空気はここにはない。
もうここにはない。
ここはもう終わった。
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