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「すっげえな。」

夏が無表情に拍手を送る。
言葉と表情が全くあっていない。本心からではないようだ。

「あれがコピーなのか?…案外弱いんじゃ。」

智也が口元に手を当て考えるような仕草で言った。

「コイツが強過ぎたんじゃないか?」

夏は智也に視線など送らず、目前に近づいてきている七海からじりじりと離れようとしていた。
七海の体制は抱き着こうとしている。
…どうやら血塗れのまま抱きついて欲しくないようだ。













「凄いですわね。私、感動いたしましたわ。」

凛とした少女の声と拍手の音がパチパチと響く。
そこで、三人の動きは停止する。

拍手の音は七海が斬った男が現れた場所から聞こえた。
徐々に大きくなり姿を現す。

黒色の髪はふわふわとしており、目元は誰かに似た少女。だが、彼女の目は二つなく、本来あるはずの左の目玉はなくなっていた。そこに空洞ができているのだ。血はとっくの昔に枯れたというように出ていない。

パッとみて15歳程度の少女。徹底的に叩き込まれたような作り笑いを浮かべ三人を見ていた。



「アイツ斬った方が絶対柔らかさそうだよな。」

夏が少女を見つめて言った。少女も夏を見つめている。じっと見つめあっている。

智也と七海は様子が可笑しい二人に首をかしげた。

そして、七海は少女を見て更に夏を見ると「あっ」と声を漏らしたのだ。


「目が夏に似てる。」

「本当だ…って今それどころじゃないだろう。」

こそこそと二人が話し合う。
そこで少女は青白い手で、ワンピを巻くってお辞儀をした。



「お久しぶりですお兄様。」






「えっ」智也が声を漏らした。







「何でこの世にまだいるんだ冬花。」



「ほほほ、嫌ですわ。なんでこんな強気になったのかしら。昔はビービー泣いてたくせに…」


「昔は、な。」



二人が武器を構えた。

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星空